家の中は、どこでもくるくる回れるオープンスタイルなので家事がとっても楽だ。玄関ホール、ダイニングとリビング、廊下の間を仕切るドアは一箇所だけで、しかもいつも開けたままである。キッチンは対面式で、子どもたちが二階の自室に出入りする場合には、いつも気軽にお互いが声をかけやすい位置にある。子どもたちは、食後は自室で思い思いの時間を過ごした。オープンスタイルに慣れると自室のドアを閉めようともしない。そのような暮らしができるいちばんの理由は、家の中に不快に感じる温度差がないからだ。
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わが家にはドアが際立って少ない。トイレのドア以外は閉めたことがない。私は、新学期が始まる四月からの一年間に、家族がどれだけの本を読んだかを毎年、記録している。この家に引っ越してきて一年たってから、Hハウスのアパートで暮らしていた前の年との読書量を比べると、小学六年の娘は二四冊増えて六八冊。小学五年の息子は二八冊増えて五五冊。そして私は、三二冊増えて五三冊になった。住み心地がいい家では、読書が楽しくなることを知らされた。