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専門家でさえ見抜けなかった

2011.11.18

価格面でマンションの品質を論じる前に土地代や工事費などの開示を求めるほうが先ではないか。竣工中のイメージを頼りに「青田売り」されるマンションは、価格の「透明化」が望まれる。そこを秘密にして「ひと山いくら」で住戸を販売するのは不都合な真実を隠しているようにしかみえない。か、しかし自己責任論を唱える人の反発も根強かった。じつは「ヒューザー物件と周辺マンションの販売価格比較」を日経ビジネスオンラインの連載コラムで発表したところ、かなりの反響があった。

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おおむね好評だったが、一部の読者から「耐震偽装されたマンションのパンフレットやモデルルームを見れば『柱、梁の少なさ、細さ』や『安普請』は一目瞭然、騙されたのは購入者の『自己責任』……」というコメントが寄せられた。消費者は「転ばぬ先の杖」と建築知識を蓄え、専門家にアドバイスを求める。リスクを回避するために専門家を活用する。だが、耐震偽装は一級建築士をそろえた建築確認検査機関が見逃し、ヒューザー物件は完了検査をパスしている。より厳しい評価球準を設ける住宅金融公庫(現住宅金融支援機構)も「問題なし」と長期ローンを組んでいる。都心の偽装マンションでは「マンション選び」で知られるエージェントにわざわざ四〇万円の手数料を払い、「偽装」をチェックしてもらって安心した人さえいたのである。専門家が枕を並べて討ち死に状態だった。「悪意で騙そうとする犯罪は見抜けない」と、弱々しい言いわけが聞こえてくる。そんなケースで消費者にパンフレットやモデルルームを見て「安普請だと見抜け」というのはあまりに酷だ。自己責任論を押しつけるばかりでは本件の本質が見えてこない。





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