私が非常に心配している融資方式−−それは「不動産ノンリコースローン(非遡及型ローン)」などの「プロジェクトファイナンス」だ。プロジェクトファイナンスとは、簡単にいえば、対象プロジェクトだけから成果(キャッシュフロー)を担保する融資方式だ。プロジェクトが失敗しても、他の資産を返済財源に充てる必要がない。返済不能になったとき、失敗した不動産を債務残高の代わりに金融機関に差し出せば、あとはどれほど負債が残っていようと、どれほど貸付先に資産があろうと、それ以上の返済義務がない。金融機関は、失敗した不動産を引き取ってどうするのだろうか。もちろん、従来の融資方式では、プロジェクトが失敗したら最後、身ぐるみはがれることになり、経営者が萎縮する。経済の活性化のために、プロジェクトを超えて責任が遡及しないこの融資方式が脚光を浴びたことは、理解できる。
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